東京藝術大学の特色
芸術界の東大、それが東京藝術大学です。
創立は1887年で、前身は東京美術学校でした。
開学した当初は日本の伝統的な美術を保護し後世に伝えることを目的として開設されましたが、その後教育の幅が広がり、日本美術だけでなく東洋、西洋美術に関連した芸術を学ぶこともできるようになりました。
東京美術学校は主に美術に関連した学問を扱い、東京音楽学校は音楽を扱う学府として開設されました。
戦後この二つの学校が統合され、現在の東京藝術大学が誕生しました。
東京藝術大学は現役合格率が3割の難関大学としても知られており、狭き門ゆえに東大に入学するよりもハードルが高いと揶揄されることもあります。
現役で合格した学生の多くは幼少の頃から美術や音楽に関連した分野で突出した訓練や教育を受けてきた人がほとんどですが、中には高校で芸術を志し、東京藝術大学に現役で入学できたという異色の学生もいます。
日本や世界を代表する数々の芸術家や音楽家を輩出してきた大学としても名高く、卒業後はアートの分野で活躍する人が少なくありません。
東京藝術大学の学部は二つ
東京藝術大学には、美術学部と音楽学部の2つの学部があります。
美術学部には日本画や油絵を専攻する絵画科、彫刻家を目指すための彫刻家、伝統工芸品など工芸に関する技術を学ぶ工芸科、建築に関するデザインを学ぶ建築科などがあります。
音楽学部は作曲や声楽、器楽といった科目に加えて、オーケストラの指揮者を養成する指揮科、日本の伝統的な舞踊や三味線、能楽や雅楽といった学問を学ぶ邦楽科があります。
芸術や音楽に関連した、さまざまな学問が学べるようになっているのです。
偏差値・大学を卒業した著名人・キャンパスの周辺地域
東京藝術大学の偏差値は美術学部が65、音楽学部が57です。
しかし、他の大学とは異なり芸術や音楽に関連した試験があることから、偏差値では測れない高いハードルがあります。
また東京藝術大学は、音楽界、芸術界の第一線で活躍する人たちが多いです。
実際に知られている著名人の数だけでも数百を超え、歴史的な背景を加味するとその数は千を軽く超えます。
具体的には、ピアニストのフジ子・ヘミング、日本画家の巨匠横山大観、洋画家の佐伯祐三、オペラ歌手また芸能人としても有名な森久美子、映画監督としても知られている村上隆などがいます。
東京藝術大学は台東区上野にあり、周辺は東京都美術館や西洋美術館といった文化施設が立ち並びます。
キャンパスは歴史ある建物で、周囲は一大芸術地区としても知られています。
休日になると、多くの人が上野公園や大学周辺を散策する様子を見ることができます。
アクセスはJR上野駅、京成電鉄京成上野駅から徒歩数分です。
地下鉄は東京メトロ千代田線根津駅が近いです。